ヨーロッパで気づかされた環境保護に対する意識の高さ
出張でヨーロッパに行くと様々な場面で
日本とシステムが異なっていて、よく調べると
環境保護がその要因となっていることが分かります。
グレード的に高級とは言えない3つ星クラスのホテルでも
そのシステムを持っています。
ホテルの廊下で一定時間人が通らないエリアは
自動的に消灯して暗くなってしまいます。
部屋から外出するときによくあることですが
「真っ暗だな!」と思っても、一歩歩きだすと
自動的に点灯したり、壁のスイッチを触ると
パッと明るくなったりします。このシステムで
電力消費量を押さえられますので、環境保護に
貢献していることになります。
ホテルの室内のドアサイドの壁には
ボックス型のスイッチが設置されています。
フロントでもらったキ-カ-ドを
そのボックスに入れると、主電源となって
室内の電気がつきます。逆に外出するときは
キ-カ-ドを抜いて持って行くことで、消灯され
ここでも電力消費量を抑制できますね。
また、室内の洗面所には掲示があって、節水を
呼びかけています。また、「交換を希望するタオルは
タオルかけにかけず、バスタブか床に置く」という
NOTICEも見られます。
こうして、ホテルの洗濯物の量を減らせば
洗剤も水も使用料をコントロールできますので
環境保護に努めるホテルとして評価されるのです。
シーツの交換も自己申告にしているホテルがあり
「顧客サービスの低下」とは次元の異なる話です。
ゴミ箱の種類を見ると、ごみの分別の仕方が分かります。
日本では、燃えるゴミ、資源ゴミ、燃えないゴミ、危険物
くらいの仕分けですが、ヨーロッパではもっと細かく
特に環境大国ドイツでは日本の倍以上の分別種類があります。
スーパーのレジ袋が有料になっているのは
今では当たり前ですが、これも元はといえば
欧州のシステムに倣っているはずです。
日本でも「容器包装リサイクル法」の設定あたりから
環境意識が高まっていったようです。
買物をしていても、お店では最小限の包装しか
しないことが多く、そもそも、こちらから申し出ないと、
お土産袋すらくれないお店が多いです。
このこともサービスが悪いと受け止める人がいますが
過剰包装にならず理にかなうと考えられています。
例えば、お菓子をいくつか買うとき、個数分の小袋と
全体をまとめて入れる大袋を、だまっていても
自主的に提供してくれる日本のお店のシステムは
国際的水準でみれば丁寧すぎるかもしれません。
この点、ファ-ストフ-ド店で
ペ―パ-ナプキンなどが使い放題になっている
アメリカはまだ「使い捨て」のカルチャーに
なっていて、ヨーロッパほどゴミの排出量抑制の
意識も工夫も足りないなと思います。