先輩添乗員の逝去と高齢者添乗員の業界参入
今週ショッキングな出来事があった。
先輩の添乗員が亡くなったという
知らせがメールで入ってきた。
自分も高齢者だけど
その人は先輩にあたるので
もっと高齢で70歳過ぎ!
つい最近も成田空港で会った
ばかりで、とても元気そう。
そんな印象しか残っていない。
そんな年齢まで添乗員をやるのは
どうかという意見もあるけれども
今の高齢者は昔に比べれば元気だ!
その先輩も昨年一年間で
海外添乗に出た日数が200日超えた
と誇らしげに言っていた。
びっくりするような日数だけど
この業界で添乗専門で生活してる人
にとっては、普通の日数だ。
所属会社が別になったために
最近はご無沙汰していたが
昔は同じ会社にいたし
添乗に一緒に行ったこともあった。
ヨーロッパへハワイへ
あちこち一緒に行った。
駆け出しの頃から仕事を教えて
くれた大先輩だ。
不幸中の幸いではあったが
先輩が急死したのは海外でなく
仕事が終わった日本でだった。
出かけた帰りで東京の中央線で
終点まで行っても起きないので
駅員が起こしに行ったときには
すでに亡くなっていたという。
元気そうな姿と屈託ない笑顔
とは裏腹に、知らない間に
相当の負荷が体にかかっていたと思うし
本人にしかわからないストレスが
サイレントキラーのように忍び寄り
最期を迎えることになったのか.......
真相は本当に分からないのだが
余りにも突然でただ呆然とする
ことしかできない。
訃報を聞いた自分がまるで瀕死の
病人のように、昔から現在に至るまで
先輩と共に過ごした日々の
印象深い思い出だけを回想していた
瞬間があった。
それと前後して、思い切り
泣きたくなる瞬間も訪れた。
感情のブレが収まってきたあとは
心から冥福を祈る🛐
落ち着きを取り戻していた。
成田空港からは今日も多くの
個人客やグループが飛び立っていく。
国内旅行のツアーもこれから
ゴールデンウィークにかけて
繁忙期の旅行シーズンに入っていく。
その国内旅行の業界でちょっと
変わった新陳代謝が起きている。
自分の知っている範囲で
60歳過ぎた高齢者が続々
添乗員の仕事を始めている。
もちろん業界未経験者の新規登録で
自分の教えている専門学校では
ハローワークの委託訓練生がいて
仕事を探している過程で
観光ビジネスに興味をもち
添乗員登録をする人が出ていて
高齢者も入ってきている。
一方で、退職して年金をもらう
ようになってから、旅行会社や
派遣会社に登録して添乗員の仕事を
始めた人の話を何人も聞いた。
旅行業界の関係者の中からも
定年退職後、派遣会社の
事務所の所長まで務めた人が
若い人に混じって、国内旅行の
添乗員を始めた。
政府は前から副業を奨励しているし
年金額が不十分なことから
高齢者が労働市場に参入している
ことはわかる。
しかし、添乗員という仕事は
気も使い体力も消耗する
高齢者には過酷な部類の仕事
ではないか?という点だけが
気になるだけだ。
気力体力に問題がなく
やりがい、生き甲斐という
モチベーションまで満たされるのなら
健康に気をつけながら
頑張ってもらいたい。
前に経験して知っているけれども
給料等には換算できない
自分自身の付加価値を高める
という魅力を添乗員の仕事は
持っているからだ。